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☆   翡翠のお話
☆ 
翡翠制作のお話
  糸魚川硬玉産地

        

            
                                         
  ★ このコーナーは翡翠制作に関するお話です

 このコーナーの内容の半分は私自身の20年間で覚えた知識ですが、なにせ未熟な文章ですので読み難い点や間違い等あるかもしれません、あれば修正致しますので気楽に読んでください。色んな方や私自身に指し障りのない範囲内で書いて行きたいと思います。また考え方の違う方もいらっしゃると思いますが、この内容は絶対こうだと言う物ではありません。

  
  翡翠制作について

ここ糸魚川地域で現在翡翠加工を行っている方は数十人ぐらいはおられると思います、40年〜それ以上、翡翠加工を長い間されて来ている方もけっこういらっしゃいます。昔は私の今住んでる400人ぐらいの集落だけでも4人

の方が翡翠加工に携われていたと聞いています、ここ糸魚川地域ではずっと昔から今まで大勢の方が翡翠加工に携わって来たのではないかと思います。翡翠の町、糸魚川、ここに翡翠があるから。

   WEST 勾玉作りのあゆみ                    かなり長い文章に成りそうなので文字を小さくしました。

まだ翡翠がよく判らない頃です、それでも海岸で翡翠探しを明けても、暮れても、必死になって探していました、その頃はテトラポットが今ほど入っておらず歩き切れないぐらい探す場所はありました、2月3月の寒い時期でした

が防寒着を着て、目指し帽をかぶると、吹雪の日でも、それほど寒くはありませんでした、(気合が入っていたのかもしれません)翡翠はよく判りませんでしたが、いざ目の前に翡翠が転がっているとドキットしました、白地にグ

リーンが少し蝋のようでした、その後ますます気合が入り、良い物は少ないですが、小さな翡翠を沢山見つけました、ちょうどその頃、市振海岸の新潟寄り三段滝(今はコンクリートで固めてある為翡翠は出にくいと思います)

その波うち際を翡翠さがしで歩いていましたら、向うから翡翠さがしの人が近づいて来ました、その方の腰に勾玉が二つ、見た瞬間脳裏に焼きつきました、それまで勾玉は写真でしか見た事がありませんでしたが、こんなに魅

力的な物がこの世に存在するのか、と、はじめて知りました、(少しオーバーと思われるかと思いますが、その時の心境その物です)その方の話によりますと勾玉の原石は、今居るここで見つけたそうです、何処か聞いていま

せんが作ってもらったそうです。私も勾玉が欲しくなり、お店まわりをしました、色や、形、良い物、すばらしい勾玉はたくさん有りましたが、私が見た勾玉はありませんでした、あのドキットした原石で勾玉を作って貰おうと思い、

ある方に作って頂きました、良い出来でしたが、やはり、あの勾玉とは違っていました。よく考えたら当然だと思います、あの有名な重要文化財の勾玉と同系統の石質だったからです、石質もさることながら、形、丸み、仕上

げ、大きさは4センチぐらい、だれが作ったのでしょうか?
この出来事が私の勾玉作りのはじまりです。


勾玉作りの最初の頃は適当にホームセンター等で材料や道具を自分なりに揃えて(全部で二万円ぐらい)勾玉を一つ作り始めましたが、切れない、削れない、形にならない、穴も開かない、おまけに部屋中真っ白、やってられ

ないと思いました。そこで加工をしていらっしゃる方に教えて頂こうと尋ねていきましたが、教えてもらえませんでした。ざんねん。

翡翠探しをしていて親しくなった方は大勢居ました、その中に千葉県からたびたび来られる方で、道楽で鉱物等の加工をしていらっしゃる方がいました、その方に色々お話をお聞きしましたら、わたしの家に来れば色んな物を

見せてあげますよと言われ、一緒にその家に行きました、行きましたら、なんと、うなぎ屋さんでした。さっそく加工をしている部屋を見せて頂きましたが、またビックリ六畳ぐらいの部屋に鉱物の原石やアクセサリー制作の機

械がほとんど揃っていました、石の切断等加工を少し拝見させて頂き、機械の販売先等も教えて頂きました,よく聞くより見ると言いますが、その部屋を見ただけで加工方法が判りました。その後もう一度お邪魔しました、お邪

魔している間、朝昼夜うなぎをご馳走になりましたが、何度食べても飽きない美味しさでした、もう一度会って見たいと思っていますが、当時かなりの年配者でしたから、  この方のお陰もあって今の私があると思っています。


うなぎ屋さんには立派な機械がたくさん有りましたが、とても私には買える機械ではありませんでしたので、お金を掛けないで出来る方法を考えました、切断機は自分で作りましたホームセンターで安いボールバンとしっかりし

たプラスチックケースで(費用は一万円ぐらいで三年間使いました)、ダイヤの歯は作れないので、購入しました、それと水が使えるグラインダー、グラインダーに付ける砥石は最初安いGC砥石を使っていましたが砥石の形が

すぐに崩れてしまうのでダイヤに変えました、あとはリュウターです、これもホームセンターで15000円でした、その他ダイヤポイント、ペーパー、研磨剤、何とか勾玉ができる道具類を揃えました、全部で20万円はかかりませんでした。


勾玉づくりの道具類を揃えた、少し前の事ですが、ある海岸で翡翠さがしをしていました、少し疲れた為に車で
仮眠していたところ、私のまったく知らない方が、尋ねて来られました、(あとで判りましたが私の別の知り合いに

私の事を教えられて尋ねて来られたようでした)初めて見る方なので、なんだろうと思いお話をしていると、翡翠の原石を見せてくれませんかと言われ、握りこぶしぐらいの原石を5〜6個わりと上質な物を見せてあげました、す

ると譲って頂けませんかと言われましたが、この原石は私がこれから加工をしようと思うので譲る事は出来ませんと話たところ、それでは私は翡翠のお店をしているので、加工品が出来たら見せてくれまでんかと言われまし

た、私は簡単に、はい、いいですよと言いましたが、まだ加工をした事も有りませんでした。
はい、いいですよと言った手前、加工品を持っていかない訳にはいかないので、福岡に戻り早速加工をはじめま

した、作る自信はありましたが、いざ作って見ると色んな所でうまくいきません、もちろん勾玉作りですが、形と艶出しがうまくいかず、毎日試行錯誤で色んな小道具等を、作っては試し、作っては試し、うまくい来ません、考え

過ぎて夜眠れない事も何度もあり、一ヶ月が過ぎた頃何とか勾玉らしい物が出来ました、形はまあまあでしたが艶が綺麗に出ませんでした、だけど加工品を持っていく約束をしているので、もうそろそろ持って行ってあげないと

いけないと思い、気が引ける思いでもって行きました。数は覚えていませんが勾玉を見て貰った所、いい勾玉だね、買わせてくださいと言われ、全部引き取って頂きました。でも自分では、また同じ勾玉を作っても持って行け

ないと思っていました。また艶が出なければ、他の仕事を探さなければならないとも思っていました。
福岡に戻ってからは艶出しの事だけ毎日考えていました、特に私は(今でもそうですが)夜寝る前にふとんの中

で目お瞑ってよく考えます。2週間ぐらい過ぎた時、夜中に眠れないで考えていた時、あ、そうだ、こうすると艶が出ると思い、すぐ起きて試して見ました、ヤッター、と思いなんとも言えない思いにかられました。


それからは、本格的に勾玉制作に取り組みましたが、最小限の道具での制作なので、時間がかかったり、事思
うようになかなか行きませんでした、また穴あけも手にリュウターを持って(ダイヤポイントで)穴開けをしていまし

たので、最初は時間がかかり数個あけるだけで、手がしびれてはばかになり、おまけに2〜3度人指し指にも穴を開けました。それでも挫けずに穴を沢山開けていると、早く楽に開けられる要領が判って来ました、それは、(こ

の説明では判りにくいかも知れませんが)こねくり回すのです、穴は広がりますが勾玉は比較的大きい穴でも良いので、私はこの方法で約8o厚の勾玉を一時間で40個開けていました、(手は痺れますが) またポイントも今

より高価でしたので大事に使っていました、ポイント一本で最低50個は開けていましたが。一時手で開けるのは大変なので、ボールバンを使いましたが私の場合ダイヤポイントの電着部分がすぐに壊れるので手でずっと開け

ていました三年間。またその頃は興味もあって色んな製品を作りました、古代風の管玉入りのネックレスやパイプ等またグラインダーで真円が出来る道具を自作し印鑑も作り、それとファセットの様に角度面が出来る道具も自

作し簡単な四角面の指芯も作りましたが、売れませんので止めました、パイプの穴あけは手こずりましたポイントの長い物がないので両方から貫通させて、貫通させるだけで四時間かかりました。                                                                                                                                     
平成20,1,17

この頃は最低限の道具での加工なので何をするにしても時間がかかるため、苦労とは思いませんでしたが、大変でした、現在は色々揃っていますが、道具や消耗品は安くはないので、揃えるのに十年ぐらいかけました。良

い道具があれば良いものが出来るとは限らないと思います、私の知り合いで今でもディスクグラインダー一本で素晴らしい製品を制作されている方がいます、そのディスクで十ミリに満たない勾玉や小さな玉等、私も作れる自

信はありません、その方の特技だと思います、半年ぐらい前に指も加工していました(指を怪我していました)
。良い道具を揃えると早く出来ますし、早く出切るので正確にもなると思います、ただ慣れない内は早く削ると削

り過ぎて失敗もあると思います。色んな人から良く聞かれますが勾玉一つどのぐらいの時間で出来るのですか?
大きさにもよりますが30oの普通のもので、翡翠の板から子割りをして完成までに一時間はかかりません。ふだ

ん注文以外では一つだけ作る事はありません、最低20個単位 以前に500個を2度作りました、ただし磨きはバレル研磨です、サイトではあまり売れていませんが、i-093 i-094  は去年の春ごろ200個を一週間で作りました

。この文を見ると沢山作られているようですが、私の場合やる気にならないと制作をしません、毎日コンスタントに出来ないのです、ぶらぶらしてます、良い原石などが手に入って気合が入ると、今度は止まりません夜寝ないで

も頑張ります。また今はサイトもしていますし、家事や翡翠採取、お得意さん周り、それに知り合い等もこられますし、実際制作しているのは三日に一日ぐらいだと思います。
 

    翡翠加工の難しさ-1 

翡翠加工の難しい所は沢山あります、その一つに原石の選び方が有ります、良い色の原石でも、ヒビや石目、角閃石や不純物、色んな欠点があり、また艶の出る石、出にくい石、等さまざまです。私の場合加工用として原

石を手に入れるために切断している原石を良く手に入れます、綺麗に切断してあると原石の長短がよく判り失敗があまりありません、だだし色や透明度もわかりますので割安で手に入れづらい所もあります。風化した原石こ

れは最も判断しづらい原石です、経験が少ないと失敗が多いと思います、風化の為に色やヒビ透明度等も風化して中が読みづらい為です、また風化した原石の表面に色が有っても切断したら色が無かったと言う事は良くあ

り、逆に表面に色は無かったけど切断したら思ったより色が入っていたと言う事もありますが、入ってない方が多いように思います、原石の表面に色が沢山出てたり、鉢巻のようにぐるっと色が巻いている原石はだいたい中に

色が入っている様です。色んな風化した原石の経験を積むと、原石の種類で、色が入ってる原石あまり色の入ってない原石の種類が判って(痛い失敗もしています)来ます。翡翠原石には色んな種類がありますので、加工の

場合その加工品に合った原石の種類を選ばなくてはなりません、たとえば、指輪やペンダント類は宝石なので、かなりの上質な原石を使用しないとなりませんし、ヒビや、艶の出ない不純物などが無いものを使わないと良い

玉は出来ないと思われます、基本的に売り物になりにくいと思われます。勾玉は勾玉を伝承させてくれた古代の玉造先人たちに感謝しなければなりません、現代にまで勾玉を伝承させてくれたお陰で、今の私たちが勾玉を作

ったり手に入れたりする事が出来るのだと思われます、勾玉はあらゆる物質で作っても価値を生み出してくれます、糸魚川のひすいには最も適している様に思えます、糸魚川ひすいには宝石になる様な透明質で色の濃い原

石は、ほんの僅かにしか有りません、糸魚川で産出する多くの原石は加工品とした場合勾玉や根付あるいは印鑑バックル等そのような物に適した原石が多いように思われます。

    翡翠加工の難しさ-2

当工房では、ミャンマー産糸魚川産の両方の製品を制作しています。以前は私も糸魚川産ひすいに拘っていました。特に海岸標石は自然の作用でもまれて、その一つ一つの原石、その原石の持っている要素が表面に現れて

いて、すばらしい表情もしているので昔から根強い人気があります、また人工的に再現出来にくい、あるいは海擦れの翡翠は世界中で糸魚川にしか無いと思われます。この標石も元々は山に埋まっていた原石が自然の侵

食作用で、川に流れ、海にたどり着いた物と思われます。以前はこのような原石を沢山見つけては加工をしていましたが、護岸工事が進んでテトラポット等がどんどん入り探す場所も狭くなりだんだん原石の確保が出来なくな

って来ました、このままでは仕事としてやっていけないと思い、思い切って辞めトンボ玉を始めました、トンボ玉も何とか五年間携わって来ましたが、その頃からミャンマー産の原石が糸魚川で出回りはじめましたので、ま

た翡翠加工に戻りました。ミャンマー産の原石は比較的色も綺麗で透明感もあり同程度なら値段も安いので、購入して加工しましたが、最初は艶が出なくて苦労しました、今では出るようになりましたが、原石の種類によって

艶の出やすい原石、出にくい原石、まったく出ない原石、が有り色々です、もちろん糸魚川産原石も同じように、艶の出る原石、出にくい原石、まったく出ない原石がありますが、私が今までに加工した原石では、糸魚川産の

原石の方が艶の出やすい原石が多いように思われます。当ショップのミャンマー産勾玉は、原石が比較的に安価なのに、少し高いと思われる方もおられると思いますが、艶出しに少し手間がかかりますのでこのような値段

になっております。

    翡翠加工の不思議な難しさ-3

勾玉の形に関する事ですが、長い間制作していると不思議な事が時どきあります、自分なりに形の良い勾玉が出来たと思っていても数日たって見てみると、なんだか形がおかしい、また修正して今度は形の良い勾玉になっ

たと思っても、また数日たって見て見ると、やはり何処かおかしい、このように勾玉の形はこれで完成と言うのは無いように思えます、このような事で私は過去に二度大失敗しています、数年前の事ですが、今まで売れていた

勾玉が急にほとんど売れなくなりました、原因は自分なりに?言う原因だと思ってしかたが無いと思っていました、一年以上後で判りましたが、形が変になっていたと言う原因だったのです、その変な形がその時自分には見

えていなかったのです、勾玉を制作されている方は多かれ少なかれこう言う経験はされていると思います。また形の良い勾玉を作りつづけていると、気が付かないうちに形が少しずつ変わってきます(何処かで見る方向を変

えてチェックをすると良いと思います)。また良い勾玉、最高の勾玉、すばらしい勾玉って何だろうと思う事がよくあります、(石質の良いものは別として)以前にバランスの良くとれた勾玉を知り合いに見せた所、味がないとあっさ

り言われ、言われて見れば自分でもなっとく、それではと歪や頭でっかち、でもやり過ぎるのはやはり駄目だと判り、今は良いバランスの中にちょっと歪、今後どんな方向に行くかは判りません。

     翡翠加工の難しさ-4    ご要望の有った磨きについて少し触れたいと思います。                   平成20,1,15

翡翠の加工をされる方は最近増えてきています、私の知人や周りの方だけでも、ここ2〜3年の間に十数人の方が加工を始めています、また難しくて思うように行かず挫折する方もいます、一言で言うと簡単には出来ません、

だから、やりがいも有り、思うような物が出来たときの感動もあります。私のベースとなる磨きの方法は今は教える事が出来ませんが、磨きの方法は沢山あります、また勾玉を一つ完成させるのには一つの方法だけでなく幾

つかの磨きを組み合わせて完成させています。人から教わる事は近道で、それも大事だと思いますが何でも勘でも教わらなければ出来ない人は途中で挫折するように思います、ある程度は自分で考えて根気良く出来る人

が成功すると思います、それでも何度も壁にぶつかるとおもいますが、その壁を乗り越えた暁には感動物が出来ると思います。以前知り合いに教わった磨きの方法で、未だに信じがたい方法があります、実用性はあまり有り

ませんが、すりガラスで翡翠が光るのです、板のすりガラスに水を付け、翡翠のなるべく小さな板を何度も上下に擦っていくと、だんだん光ってきます、翡翠よりも硬度の低いガラスでなぜ光るのか良く判りませんが、実際にや

って見ると光りました、また古来では竹で穴も開けています、研磨の考えの一つとして、低い硬度でも時間を掛けたり、方法をうまく考えれば研磨が出来ると言う事も判りました。私の作品を見られて何か特別な物で作られてい

ると思われる方もいますが、日本の制作者の皆さんが使っている材料とまったく同じです、少し方法が違うだけです。お金が掛かりますが、ダイヤパウダーやペースト等を使うと(私もまだ使用していません)比較的楽に出来る

かもしれません?穴や溝等の磨きはやはり様々な方法があり一つの方法として竹を使います、詳しくは述べませんが、参考になると思います。